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2020.06.15
ピンチをチャンスに!今こそ廃番と値上げのチャンス
ピンチをチャンスに
コロナウイルスでピンチの会社は、今こそ大きく変えるチャンスの時です。
ファミリーレストランが店舗を閉鎖する記事がいくつも掲載されています。
記事を見ると「不採算店」と書いてあり、実はコロナウイルス以前から「赤字」の店舗が多いのです。
ということは、「コロナウイルスだから」閉店したというよりは、「コロナウイルスを利用して」閉店したのでしょう。
このように、不況時やコロナウイルスでは日ごろのカイゼンとは違った、今までできなかった構造改革、大きなカイゼンに取り組むことチャンスなんです。
廃番に取組もう
今はどこも多品種少量生産になっています。
すると品種数が年々増え、それにつれて在庫が増えます。
在庫が増えると管理コストが上がり、コストが上がります。
製造部門は廃番を希望していても、営業が首を縦にふらないために品番ばかりが増えていっている会社は多いのです。
ここで、思い切って「廃番」に取組みましょう。
廃番する際はポイントがあります。
1.ABC分析を行い、数字で示す
2.社長が主導して、営業責任者を巻き込む
通常、営業は売上を上げることが目的と思い込んでいる営業マンは、年にたった1個しか売れなくても「廃番できない」と平気で言います。
こういう営業マンは、利益のことは考えておらず、「売上」市場主義なのです。
そこでデータで示し、皆で比較できるようにします。
ABC分析で見える化
品種を販売数の多い順に並べます。
大きく3つに分け、一番売れる分類がA分類、次がB分類、そして売れない分類がC分類です。
C分類の下から順に廃番しましょう。
このABC分析をした表に、各品種の在庫も入れると説得力が増します。
例えば在庫が10個あった時。
A分類で年間100個売れる品種では、在庫10個は0.8カ月分です。
B分類で年間10個売れる品種では、在庫10個は1ヶ月分です。
しかしC分類で年間1個しか売れない品種では、在庫10個は10年分です。
そうすると、同じ10個で在庫金額が同じでも意味が変わってきます。
カイゼンが進み、1個流しができて完全受注生産を行っていれば、年間1個でも粗利が確保できれば作ればいいのです。
しかしロット生産をしていると、「C分類で10年分の在庫」ということが起こり得るのです。
このように長期滞留している品種は廃番にしましょう。
社長主導で行う
ABC分析で販売数が分かり、在庫日数も見える化しても、営業が賛同しない時、どうしたらいいのでしょうか。
社長の出番です。
トップが自ら先頭に立ち、「この難局を乗り切るために廃番にする」「粗利が低い品種は値上げする」ことを宣言するのです。
「利益を上げるにはこれしかない」と皆で一致団結するのです。
そして営業のトップが賛同したら、あとは具体的に廃番にしていきます。
粗利が低い品種は値上げをする
さらに粗利が低い品種は値上げをするチャンスです。
顧客に、「値上げできなければ廃番になり、製造中止になります」と交渉しましょう。
経営者は「コロナウイルスだからこの難局を乗り切るには不退転で行く」と社員に伝え、交渉の窓口になる営業マン達が、同じ気持ちで立ち向けるように鼓舞してください。
このように、ピンチだからこそ今までできなかったカイゼン、構造改革に取り組むチャンスです。
ピンチを活かしてチャンスにしましょう。