カイゼン

トヨタ生産方式

管理会計

経営

2019.11.10

付加価値を増やして利益を増やす

付加価値を増やして利益を増やすのイメージ

カイゼンをなぜするのか。それはムダをとり、原価低減し、利益を増やすことです。

そのため、かかった原価に利益を上乗せして売価を決める「原価主義」売価=原価+利益 では、売価は市場で決まるため受け入れられません。

利益=売価ー原価 のように、原価低減をして利益を増やす道がカイゼンを行うために大事な考え方なのです。

しかし、「改善効果が出ているはずなのに、利益が増えない」と相談があります。

それは、改善効果が実際に同原価低減につながり、最終的に利益につながるのかが、上記の式だけではわからないからです。

管理会計で利益構造を見える化する

そこで、図のように管理会計の考え方で損益決算書を図にして、見える化すると分かりやすくなります。

そのために必要なことは、コスト(原価)を「変動費」と「固定費」に分けることです。

「変動費」とは売上に変動して増減するコストのことです。材料費、外注固定費、運送費(荷造運賃)があたります。

「固定費」とは売り上げがゼロでもかかるコストです。人件費(労務費)、経費があたります。

付加価値を算出する

次に「売上」から変動費を引き、「付加価値」を算出します。経理用語では「限界利益」といいますが、感覚的に分かりにくいので、付加価値を使っています。

「付加価値が高い」とは、必ず外に払う変動費を引いた付加価値が大きいことをいいます。

利益=付加価値-固定費

そして付加価値から固定費を引いた残りが「利益」です。

つまり、利益が出るとは「付加価値>固定費」になります。

付加価値が固定費より大きい時に利益が出ます。

逆に「付加価値<固定費」の時はどうなるでしょうか。固定費が付加価値を上回る分だけ赤字になります。

このことからも分かるように、利益を出すには2つの戦略があります。

一つ目は固定費戦略です。固定費が減れば利益が増えます。

二つ目は付加価値戦略です。付加価値が増えれば利益が増えます。そのために売り上げを増やすか、変動費を減らします。

改善成果を利益につなげる

カイゼンで成果を出した時に、固定費が下がったのか、変動費が下がって付加価値が増えたのかをつなげることです。

そうすれば、カイゼン成果が原価低減につながり、利益増加につながるでしょう。

ぜひカイゼンで成果を出して、利益を増やしてださい。