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経営

2019.10.29

在庫削減の3ステップ①多品種少量生産

在庫削減の3ステップ①多品種少量生産のイメージ

税理士、金融機関の方は、 「在庫を減らした方がいいですよ」 と言います。しかし 、「どうやって在庫を減らしたらいいか」 は教えてくれません。

今日から3回のシリーズで、 在庫削減についてお伝えします。

なぜ在庫が必要なのか

そもそもなぜ、在庫が必要なのでしょうか。
理由の一つは、納期対応です。

例えば今日注文受けて、明日出荷する。 しかし生産に3日かかると 間に合わないので、在庫を持ちます。

また受注、出荷量が変動する場合も在庫で対応します。今日注文を受けてから生産して 明日出荷に間に合う場合でも、 生産能力の2倍の量を出荷するなら、在庫がいります。

他にもトラブルによるライン停止を見込む などの理由で在庫を持っています。

今回は 多品種少量生産でいかに在庫を減らすか、 についてお伝えします。

ポイント①生産ロットを小さくする

例えば1個1分で加工、10工程ある場合、 生産ロット100個だと最短で1000分かかります。8時間稼働だと、2日と40分です。

これが生産ロット10個だと、最短100分、 2時間弱でできます。

生産ロット1個だと、わずか10分でできます。

このように生産ロットが小さくなると、 生産リードタイムが短縮されます。

※生産リードタイム:材料を初工程にしかけ てから完成品にいたるまでの時間

生産リードタイムが短縮できれば、納期対応力が増し、 製品在庫は減らすことができます。

ポイント②平準化生産

それではどのように生産ロットを 小さくするのでしょうか。

生産品目を、販売数の多い順にならべ、 ランクA、B、Cに分けます。

そしてAは毎日作る、Bは週一回、 Cは月一回とランクごとに生産ロットと生産頻度を決めます。ABC分析です。

例えば100品種ある場合、 1日4品種しかつくれなければ、 全品種作るのに25日かかります。この場合、製品在庫は最低1ヶ月は必要です。

1日10品種つくれれば、10日で全品種つくれます。週5日稼働で2週間になり、最低2週間分の在庫になります。

そして生産ロットと生産頻度をもとに、一ヶ月の生産計画を立てます。「量と種類を平均化して」平準化生産計画を立てます。

ポイント③製品ストアをつくる

生産ロットと生産頻度が決まれば、 最大在庫を決めることができます。

そして現場に行き、製品在庫を 1品種ごとに置き、表示をします。注文がるまで並べてあるお店「ストア」と言います。

そして生産ロットごとに「生産指示かんばん」をつけます。製品が 出荷される時に、「生産指示かんばん」 が外れます。

「生産指示かんばん」が外れると「生産指示」になり、生産します。 出荷しないと、「生産指示かんばん」は 外れないので、生産できません。

平準化計画を組んで生産予定を入れていても、 生産指示かんばんが外れなければ つくらない仕組みです。

つまり売れないとつくれないのです。

このように、生産指示かんばんをつかうことで「つくりすぎのムダ」を押さえることができるので、過剰在庫をつくらなくなります。

まとめ

製品在庫を減らすためには、多品種少量生産に挑戦してください。生産ロットを小さくする、 平準化生産にする、そして製品ストアをつくります。

そうすれば、製品在庫を減らすことができます。

次回は、「リードタイム短縮」です!