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2021.07.24

指示待ち社員から自分で考えて行動する社員へ

指示待ち社員から自分で考えて行動する社員へのイメージ

経営者の方から、「社員が指示待ちで困る」とよく相談を受けます。

実はこのように相談される方の「ある接し方」が「指示待ち社員」を生み出していることが多いんです。

それは「指示を出している」ことです。

そう言うと、「指示待ちだから、指示を出すんだ」と言ってきます。

しかし「指示を出すから指示を待つんですよ」と言うと、驚かれることが多いです。

そこで、「どうなってほしいですか?」と聞くと、「考えて行動してほしい」と返ってくることが多いです。

しかし、そう言いながら考えを聞こうとせずに「指示を出している」ことが、指示待ち社員を育成することになっているんです。

会社では職位が上がるほど、経験や社外の情報量から判断力が高くなります。

そのためにやることを相談せずに決めて、「これをやってくれ」と指示を出してしまいがちです。

指示された人がその内容を実施して報告すると、指示した時に頭の中にある「あるべき姿」と違う場合、「そうじゃない、もっとこのように変えてくれ」と言ってしまいがちです。

これが何回も繰り返されると、言われた方は「どうせOK出ないし、修正が入るから、言われた通りにやった方が楽。言われるまで待とう」と指示を待つようになってしまいます。

結果的に、早く結果を出そうと次々指示を出していると、指示待ち社員が増えることになるのです。

それでは考えて行動する社員を育成するには、どうしたらいいのでしょうか。

「耳は二つで口は一つ」がヒントになります。

私達の耳は二つあり、口は一つしかありません。

言うことが「1」だとすると、聞くことが「2」でちょうどいいのです。

指示を出す際も、「やってくれ」と一「言う」だけの方通行にならないように注意し、意識して「聞く」ことで「考えさせる」工夫が必要です。

例えば、「やってくれ」と言うのを少し我慢して、「この状況をどう思う?」と質問して聞きましょう。

すると考えた後に、意見を言います。

さらに「それではどうしたらいいだろうか?」とさらに考えてもらい、意見を聞きましょう。

その意見がよければ、「それでいこう」と判断し、さらに必要なことがあれば追加して「さらに○○もやってみよう」と加えるといいでしょう。

このように意見を聞き、いい意見は取り入れ、その上で修正すると「考えて」から行動することになります。

トップダウン型のマネジメントをしていると、結果が早く出るのですが、指示待ち社員が増えます。

一方、「聞く」「考えて意見を言う」「意見を取り入れる」「実施する」と時間がかかりますが、「考え」を引き出しているので、「考えて行動する」社員が増えていきます。

指示待ち社員が多くて困っている方は、指示だけ出すのを待って、考えを引き出すように工夫してください。

そうすれば社員の満足度も上がり、離職率の低下にも効果があるでしょう.

Let’s Kaizen!