セルフリーダーシップ
2019.10.14
言葉と行動を変えれば心が変わる
心を変えるにはどうしたらいいか
カイゼンは今までの常識、昨日までのやり方を変えることです。今までの常識にとらわれた考え方、昨日までいいと思っていた考え方を変えることなのです。それでは、その考え方、「心」を変えるにはどうしたらいいのでしょうか。
心をどのように変えたらいいのでしょうか。それは「やる気」にすることです。それでは「やる気」が出ている状態を、みなさんはどのように定義していますか。
やる気のある職場
ソニー、キヤノンにセル生産方式を導入し山田日登志先生は、モラールが高い職場を次のように定義しています。
1)声は大きくハキハキと
2)動作は早くキビキビと
3)目的、目標を持つ
80%の人が「声」「動作」でやる気を判断している
今まで1万人以上に、やる気を出すモラール訓練をしてきました。そして参加者に「やる気をどのように定義していますか」と聞くと、80%の人が「声」と「動作」を挙げています。やる気は「心」なので見えないのですが、目に見える「行動」と耳で聞こえる「声」で判断していることが分かりました。
心は1分で変えることは難しいが、言葉と行動は1分で変えられる
「心が変われば行動が変わる」と言いますが、心はすぐに変わってくれません。しかし、「言葉」と「行動」は1分で変えることができるのです。
言葉を変えるとは、いい言葉、前向きな言葉、積極的な言葉、行動する言葉を使うことです。「やります」「やってみましょう」「いいですね」などです。 逆に良くない言葉は否定語、行動しない言葉です。「できません」「ムリです」「前例がありません」「検討します」は、どれも行動につながりません。
行動につながるいい言葉を使う。「はい、やります」、これは1分で言うことができます。
行動を変えるとは、できることをすぐに行うことです。床にゴミが落ちていたらすぐに拾って捨てる。1分あれば誰でもできます。それを「私の職場じゃないからしらない」「今しなくても」とほったらかしにし、後回しにしていては、いい行動とは言えません。気づいたこと、すぐにできることを、すぐにやる。それが行動を変えることです。
言葉と行動を変えれば心が変わる
言葉と行動がつながっていることは理解しやすいです。「はい、やります」と言った人は行動するし、「しません」という人は行動しません。言葉と行動は、心ともつながっているのです。それぞれが三角形になって相互に影響し合うのです。
言葉と行動を変えた時、心もつられていい心に変わっていきます。心が変わっていなくても、いい言葉、いい行動ができれば、それは他人から見たら「やる気になている」、つまり「心が変わった」と判断されます。
ということは、すぐに変えられない心を変えようとするのではなく、すぐに変えられる「言葉」と「行動」を変えれば、結果的に「心」も変わるのです。その時、改善を行える前向きな、やる気がある状態になっているはずです。
言葉を変え、行動を変え、そして心を前向きに、すぐに行動できる状態に変えることでカイゼンを進め、やる気にあふれた素晴らしい職場をつくっていきましょう。