カイゼン
トヨタ生産方式
管理会計
実績
2019.10.01
カイゼン+管理会計=黒字転換
赤字続きの工場
毎年赤字が続く家具工場C社を訪れました。過去の決算書を出してもらうと、10年間で黒字はたった1期のみでした。これはイカンと損益分岐点計算行うと、売上を150%にする必要がありました。幸いなことにこの工場では受注残が残っており、150%の売上を確保できるとのことでした。
組立工場が1/4に
さっそく最終工程に行くと、最終検査工程を箱詰め工程が離れていました。箱詰め工程をすぐさま最終検査工程の横で行うように移動しました。そしてその前工程の塗装、組立へと工程間をつなげていき、わずか作業場は1/4になりました。
探すムダをなくす
家具工場は部品がセットで必要な組立工程と、まとめて加工したい加工工程に大きく分かれます。そのために、組立工程は部品が1個でも揃わないと組立ができないために、部品待ちと部品探しを行うムダが発生していました。
そこで最終出荷工程をもとに組立日を壁に貼って見える化し、いつまでに部品を加工しなければいけないかが誰の目にも分かるようにしました。毎日そのボードを見れば、組立部品が揃ったか、加工がまだかが分かるために、「Aパーツはまだかな」「14時には間に合うように仕上げるから」と組立と加工が会話できるようになり、「後工程に間に合わせる」意識が芽生えました。
「意識」と「行動」を繰り返すことで、各自が後工程を意識して作業を行うことで探すムダ、待たせるムダな時間がなくなっていきました。
出荷金額、生産金額を毎日壁に貼る
黒字になる売上目標を目指し、出荷金額、生産金額を毎日壁に貼り、グラフを書いて全員が意識して見えるようにしました。「この線を越えないと黒字にならないぞ」。
多能工を進め、工程間で助け合いをし、仕掛品を減らして生産リードタイムを短縮していいきました。
すると工場スペースは半分になり、なんとわずか半年で150%の売上高を生産できるようになり、黒字転換しました。
管理会計を用い、誰でも損益分岐点計算ができるよう簡便化することで、目標数字を共有することができました。そしてその数字を達成す売るために、日々現場でカイゼンしていきました。経営目標を上げたら、それを具体的に現場に落とし込み、カイゼンして現場力を上げ、目標を達成する。経営と現場が一体となって勝ち得た黒字転換となりました。