ある工場を診断した時の話です。その工場では、「時間当たりの生産性をとっている」と聞いていたので楽しみにしてました。
ところが現場に行くと、算出していたのは機械1時間当たりの生産性だったんです。
残念ながら、機械の生産性では現場力が上がりにくいんです。
機械の生産性を追うと、稼働率を上げようとします。
機械を最高スピードで稼働したくなります。
そして最悪なのが、売れなくても作り続けるんです。
すると、機械の生産性は上がったものの在庫が増えてしまい、カイゼンが進むどころか改悪なんです。
人時生産性で見る
生産性は機械ではなく、人の時間で見るのがポイントです。
稼働時間と人数を掛け合わせた、
人×時間=人時
で割った「人時生産性」を見ましょう。
現場の作業改善を行い、1歩、1秒、1円の小さなカイゼンをします。
そして多能工を育成し、前後工程を覚え、セル生産、一人屋台にして行きます。
すると、一人時間当たりの生産性である「人時生産性」が上がります。
そして浮いた時間、人数で外部に出していた仕事を取り込む「内製化」をします。
人件費は固定費なので、浮いた人員、時間で行なえばタダの人員、時間なので内製化すれば利益が増えるんです。
設備中心の生産性の指標では、人に力がつきにくいんです。
人中心の生産性である人時生産性を使い、現場改善を人時生産性向上につなげ、そして内製化、利益向上につなげていきましょう。
Have a nice Kaizen!